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耐震診断

なぜ耐震診断が必要か?

003.jpg 建築基準法は1981年に大改正されました。
1981年の大改正以後の建築基準法の構造規定を「新耐震基準」といいます。
耐震診断の対象となる建物はその大改正以前の「旧耐震基準」に基づいて設計された「旧耐震建物」となります。

では、なぜ旧耐震建物は耐震診断が必要なのでしょうか?

それは、旧耐震基準が震度5強(新耐震基準で規定するところの「稀に発生する地震」)レベルの地震に対する安全性しかチェックしていなかったため、昨今、いつ起こっても不思議でないと言われている、震度6強~7レベルの地震が起こった場合の安全性が全くわからないためです。
震度6強~7レベルでどうなるのか、構造計算で確かめられていないのです。
ひょっとしたら、震度7レベルでも大丈夫かもしれないし、震度6弱レベルでも崩壊するかもしれない、そういう建物が旧耐震建物なのです。
旧耐震基準で設計された建物が旧耐震基準で想定している以上の大地震(震度6強~7レベル)でどうなるのかを、もう一度構造計算して確認する、それが耐震診断です。

 『耐震診断なんかして強度が不足すると言われたら資産価値が下がってしまう』『今までだって大丈夫だったのだから何も寝ている子を起こすことはない』というような声が旧耐震建物のオーナーからは聞こえてきますが、耐震診断はまさしく『ガン検診』みたいなものだと考えてほしいのです。

目をつぶって気付かないふりをしても、もし、ガンが進行していたら手遅れになってしまいます。

耐震診断をして、耐震性が十分あると判定されれば一安心、小さな問題点があることが見つかれば腫瘍と同じで直ぐに撤去(改善)すれば助かります。
ガンの転移と同じで、建物にどこか地震に弱い部分があれば、その部分の崩壊をきっかけに、全体が崩壊することも有り得るのです。


1階の崩壊により全体崩壊に至った建物の例
1階の崩壊により全体崩壊に至った建物の例
じゃあ、耐震診断して、既に全身にガンが転移しているとわかったらどうするのだ?と言われそうですが、その場合は、ガンと違って、大規模な耐震補強を行う、減築(耐震性能が得られる階数まで上層階を減らす)、建替えを行う等、幾つもの選択肢があります。
そのまま放置すれば、大地震時には間違いなく大惨事が待っているのですから、未然に防ぐことが出来るだけ、末期ガンよりも救いがあります。

もう一つ、一般の方が殆ど知らない事情として、日本の耐震基準の構造計算の目標値設定があります。
新耐震基準(現在の基準)は、震度6強~7レベルを対象としていますが、その規模の地震が来た時に建物が壊れないことを目標にしているのではありません。
建物が壊れて人が死なないことを目標にしているのです。
つまり、建物が壊れることは許容しているのです。
新耐震基準でさえそうなのですから、旧耐震基準の場合は、建物が壊れるだけで済まずに生命の危険すらあることになります。
建物の耐震性能不足が生命に関わることだと思ったら、ますます診断が必要ですよね?


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